東日本大震災12年に際し、震災後被災地に赴き診療に当たった経験を持つ人見医師について、十勝毎日新聞に取材いただいた記事が掲載されました。
「被災地支援で、子どもの心を診る重要性を痛感した」と話すのは、北斗病院の副院長・小児科こども総合センター長の人見知洋医師。2012年4月から3ヶ月間、岩手県陸前高田市や大船渡市で子どもたちの診療に携わった。十勝に腰を据えて9年。外傷から心の診療まで「地域密着型の子ども総合診療」を展開するため、「子どもの代弁者となる小児科医」の道を追究する。
テレビに目の当たりにした東北の惨状。佐賀大医学部准教授であった人見医師は同大を退職、12年4月岩手県沿岸部へ向かい、被災地では子どもたちのために昼夜問わず、粉骨砕身の思いで尽くした。
震災から1年が過ぎ、かぜや腹痛、アレルギーなどの症状を訴え、人見医師の診療を受ける子どもたち。「家族や友人を失った子も多く、表情が無かったりなど、何か質が違うと感じた」。児童精神科医の知識の必要性を痛感した。地域に密着した小児科の重要性も再確認し、「外傷から心の診療まで対応できる全人的な小児科医」を目指し、児童精神科医としての心のケアも学んできた。
十勝では、子どもたちの発達障害の診療にも携わっている。「被災地での経験が無かったら、児童精神科や小児の発達医療に関わることはなかったと思う」。子どもの成長と発達を総合的・全人的に見守る。その道はまだ半ばだが、決意は11年前と少しも変わっていない。」との記事が掲載されました。