この度ネイチャー・リサーチ社「scientific reports」に掲載された当院精密医療センター長 鴫原(しぎはら)医師の論文「もの忘れが目立たない認知症が多数存在すること」の研究結果について、十勝毎日新聞より取材いただきました。
「北斗病院の精密医療センターの鴫原良仁センター長の研究グループが、「もの忘れが目立たない認知症が多数存在すること」について科学的に証明。研究成果の論文がネイチャー・リサーチ社の国際科学雑誌「scientific reports」にも掲載された。
鴫原医師は磁気で脳の働きを探る「脳磁図(MEG)」を研究するなど、脳科学のスペシャリスト。
認知症は脳の病気が原因で『認知機能』が衰え、生活に支障を来す状態」(鴫原医師)となる症状。このうち、もの忘れなどの記憶力の低下は「認知症を発症する何年も前から現れ、他の認知機能よりも先に現れる」と考えられていたが、診察の過程で「『記憶力の低下』は目立たないが、認知機能が低下し始めている人が大勢いる」ことに気付いた同医師ら北斗病院、熊谷総合病院、スペインのパリャドリッド大学が共同で患者データを分析。
その結果軽い認知機能障害患者の約半数は「前頭葉の問題が主で『もの忘れが目立たないタイプ』だということ」が明らかになった。
鴫原医師はなんとなく今までと違う、今までできたことがうまくできないといった症状があった場合は「もの忘れの有無に関わらず、医療機関を受診することが望ましい」と話す。」との記事が掲載されました。