突発性難聴(とっぱつせいなんちょう)
耳鼻咽喉科・頭頸部外科では、突発性難聴の総合的な診療をおこなっています。
■どんな症状ですか?
・ある日突然、急に片方の耳の聞こえが悪くなる病気です。
・全然聞こえなくなる重症例から、何となく耳のつまった感じがする軽症例までさまざまです。
・聞こえの検査(聴力検査)ではっきりします。
■難聴以外の症状はありますか?
めまい:景色や自分のからだがぐるぐる回り、吐き気をもよおす。
耳鳴り:低い音の聞こえが悪い場合、「ブーン」「ボー」など響く感じの音が鳴ります。高い音の聞こえが悪い場合、「キーン」などの金属音になります。低い音も高い音も聞こえが悪い場合、混じり合うのでセミが鳴く「ジー」などの音が聞こえます。
■どこが悪いの?
音は外耳―鼓膜―耳小骨―蝸牛―聴神経―脳へと伝わりますが、突発性難聴は蝸牛(かたつむり)の中の音を感じる神経細胞(有毛細胞)の障害で起こるといわれています。
■原因は何ですか?
・過度のストレス(過労、心労、睡眠不足)により、蝸牛(かたつむり)を流れる細い血管の血液の流れが悪くなり、神経細胞への栄養が足りなくなる。
・心臓病、動脈硬化、糖尿病、高血圧などの持病がある患者さんにおいては、小さな血のかたまり(血栓)で血管がつまってしまい、酸素が行き渡らなくなる。
などが考えられています。
■治療法を教えてください
蝸牛(かたつむり)の血液のめぐりをよくして神経細胞をもとの状態に戻すため、副腎皮質ステロイド剤(プレドニン)や神経の栄養剤(ビタミンB12など)を使用します。
●軽症の場合や入院できない場合
内服薬で治療します。副腎皮質ステロイド剤(プレドニン)は徐々に減らして、10日から14日くらいで終わります。医師の指示通りに服用してください。胃薬も処方されます。
●重症の場合
入院の上、副腎皮質ステロイド剤の点滴、神経の栄養剤の点滴、血液の巡りがよくなる薬の点滴など5時間から7時間ほどかけておこないます。入院して仕事やストレス、多忙な状態を離れてリラックスするのも重要です。
(1)プレドニンの副作用として高血糖、胃潰瘍、肝機能障害などの可能性があります。予防に胃薬を内服します。また、目がさえて寝付けないこともあります。顔、皮膚ににきびが出ることもあります。
(2)副腎皮質ステロイド剤(プレドニン)の点滴によって血糖値が上がります。糖尿病の患者さんにはプレドニンの代わりに別の薬(プロスタグランジン)の点滴をします。
(3)発症して早期で、めまいがない場合、酸素の釜に入って、高圧酸素療法をおこなうこともあります。閉所恐怖症の方はできません。耳が痛くなりますが耳抜きで治ります。
(4)退院したあともよくなるまで1週間から2週間に一度の通院が必要です。
■治りますか?
今までの患者さんをみますと1ヶ月から2ヶ月の間に、元通りになる:70パーセント、改善したが元通りではない:25パーセント、よくならない:5パーセントくらいです。聞こえが治っても耳鳴りが続くことがあります。以下のことがいわれています。
●治りやすい方
低い音のみ聞こえが悪い
聞こえがそれほど悪くない
若い方
●治りにくい方
聴力検査で聞こえが悪い
高血圧、糖尿病、腎臓病などの内科の病気がある
病院に来るのが2週以上と遅れた
入院を勧められたが断った
外来受診のご案内
土曜午後/日/祝祭日/年末年始(12/30-1/3)休診
月・火・水・木・金
※病院・クリニックで時間が異なります
北斗病院
- 診療
- 9:00 ~ 12:00
13:00 ~ 17:00
- 受付
- 8:00 ~ 11:30
12:00 ~ 16:30
北斗クリニック
- 診療
- 9:00 ~ 12:00
13:00 ~ 17:00
- 受付
- 8:30 ~ 11:30
12:00 ~ 16:30
土
- 診療
- 9:00 ~ 12:00
- 受付
- 8:30 ~ 11:30